日頃、弊社並びに弊社が発明、事業化した線虫がん検査N-NOSEにご関心を頂き、まことにありがとうございます。熱いご支援や、厳しいご意見など、皆様の声の一つ一つが、研究開発、サービス向上に役立っております。
2024年9月20日、N-NOSEは新しいステージに上がったことを記者発表させていただきました。実社会データの報告です。
皆さんは、その医療技術を実際に世の中で使ったときにどんな精度だったかを知りたいですよね?
実社会データはその技術の性能を知るうえで、最終結果です。また、採尿、輸送、検査など、すべての工程を経てから出るデータという意味でも最終結果です。どこかの工程の1つがダメでも、高精度という結果は出ません。もちろんブラインドです。
今回、学会で発表をしてくださったのは、PET-CTを推進する医師の方々です。100を超える病院のデータを取得し、解析し、発表してくださいました。そのご尽力と、データを正しく公表されたことに厚く御礼申し上げます。論文も科学的な考察がなされることを期待しております。
その第三者機関による公表結果によると、陽性的中率が既存検査よりも圧倒的に高く、N-NOSEは世の中で使っても高精度であるというものでした。このデータはどう試算、考察しても、N-NOSEは高精度であるという揺るぎない結論を示しています。 もしこの数字と合わない結果が万が一記事に出た場合は、意図的に誤った仮説や計算に基づくものです。
N-NOSEの精度向上の取り組みはこれからも続いていきますが(後述)、私が博士として、発明者として設定したゴール「実用化後に高精度であることが証明される」にたどり着いたことを誇りに思います。
私が大学教員をやめ、ベンチャーを設立したときに、研究者の先輩方から忠告されたことがあります。「メディアには科学を理解していない人もいる。噓を書かれてしまうから、表に出ない方が良い」
しかし、私は、科学技術を世の中の皆さんに知っていただくためには、勇気をもって表に出るしかないという信念、覚悟のもと進めてきました。正しく理解し、正しく報道する方が99%以上ですが、中には諸先輩方の心配していた通り、論文を読まず、肩書はあっても専門的な理解に欠ける方が誤解を生む発言をしたり、誤った解釈をする場合もあります(例えば、陽性的中率の解釈を意図的に誤ったり、2次検査の精度を100%と仮定して計算することなど)。更に、データの一部を隠して偏向報道を行ったり、基本的な計算において誤り反対の結論を導く、相手を貶める目的で虚偽を述べるなど、科学界の常識では「捏造」と断じてもよい報道があったのも事実です。
多くの研究者は、本物の技術を生み出すために日夜努力を続けています。それにもかかわらず、事実を知ろうとせず、記者の意図に迎合した虚偽の説明を行う自称専門家も存在します。科学は社会や人命と密接に関わっています。このような状況において、私たちは正確で倫理感ある情報提供の重要性を強調したいと思います。
科学の真実はひとつです。
私は当社の社是にある通り、研究者の努力を守りたいと思います。
このような捏造と言ってよい報道はこれからも出てくるかもしれません。しかし、最終結果ともいえる実社会データが出たことで、これまでの、そしてこれからの誤報はすべて払しょくできたことになります。皆様には、過去の遺物となった報道に惑わされることなく、最新結果、そして未来を見ていただきたく思います。
科学報道において以前から続くこの問題については、N-NOSEの売り上げの一部から「N-NOSE科学ジャーナリスト賞」を設立しました。科学の情報が正しく世の中に伝わるよう、引き続き活動をしてまいります。
さて、弊社は今年中に新製品の発表を予定しております。N-NOSEの対応がん種が大幅に拡大、そしてAI技術を融合した「N-NOSE+AI」です。ぜひ、今後も弊社の研究開発、事業の進捗にご期待ください。
2024年10月7日
株式会社HIROTSUバイオサイエンス
代表取締役
広津 崇亮
*本リリースは、2024年9月27日に配信いたしました「線虫がん検査N-NOSEは新時代へ―実社会データの発表により終止符―」に一部加筆したものです。
スロバキアのトルナヴァ大学研究チームは、新たに実施された臨床研究で、線虫(Caenorhabditis elegans)が尿検体中に含まれるがんに関連する手がかりを高 . . .
2025.01.08当社は、12月24日(火)に紀尾井町フォーラム(東京都千代田区・ニューオータニガーデンコート)にて、世界初の線虫を用いたがんのリスク検査N-NOSEが「 . . .
2024.12.26当社と東京大学医学部附属病院(病院長:田中栄)が共同で実施した線虫がん検査N-NOSEに関する臨床研究に関する新しい論文が、査読を経て採択され、2024年 . . .
2024.12.24